
工場や倉庫の屋根によく使われる「折板屋根(せっぱんやね)」。正式には「折板屋根」と表記されますが、施工現場やWeb上では「折半屋根」と表記される例もあります。本記事では「折板屋根」に統一して解説します。
「屋根がサビてきた」「雨漏りがする」といった症状が出たとき、どのタイミングで塗装を検討すればいいのか、迷う方も多いのではないでしょうか。この記事では、折板屋根のサビ・雨漏りのサインと、塗装による対処法を実際の施工事例を交えて解説します。
折板屋根とは
折板屋根は、ガルバリウム鋼板などの鋼板を山型・凹凸状に成形した金属屋根材です。長尺に成形できる上、比較的大きな梁間にも対応しやすいため、工場や倉庫などの大型建築物で広く使われています。
折板屋根に多い劣化サイン
折板屋根は金属製のため、経年劣化によって次のような症状が出やすくなります。
- 表面のサビ、色あせ
- ボルト式の場合はボルト周辺のサビ・劣化
- ハゼ締め式では板同士の接合部(ハゼ)周辺の劣化
- ボルト式の場合は、ボルト周辺からの雨漏り
- 塗膜のひび割れ、剥がれ
折板屋根の塗り替え時期は、使用されている鋼板や既存の塗膜、前回の塗装仕様、日射・湿気・塩害などの設置環境によって大きく異なります。年数だけで判断せず、サビ・色あせ・塗膜の剥がれ・雨漏りなど、実際の状態を確認して判断することが大切です。
実際の施工事例|ボルト部分からの雨漏り
アサイ塗工店が対応した岐阜県瑞穂市のJ様工場では、次のような症状が見られました。
当社の劣化診断士が現地調査を行ったところ、屋根のサビがひどく、ボルト部分から雨漏りが発生している状態でした。サビの程度もかなり進んでいましたが、ケレン(サビや旧塗膜を削り落とす作業)と高圧洗浄をしっかりと行った上で、下塗り・上塗りを2回施工しました。雨漏りが確認されたボルト部分には、コーキングを施した上からボルトキャップを取り付けて補修しました。
使用した塗料は、下塗りにSK化研の「SKマイルドボーセイ」、上塗りに「プレミアムルーフシリコンsi」です。施工後は艶のある仕上がりとなり、雨漏りも解消されて、保管している商品が濡れる心配がなくなったとお客様にも喜んでいただきました。
▼施工後の写真


折板屋根の塗装で使われる塗料
折板屋根のようなサビが出やすい金属屋根では、サビ止め効果のある下塗り材が使われることが一般的です。金属屋根は、鋼板の種類や表面処理、既存の塗膜によって適合する下塗り材や下地処理が異なります。専用のプライマー(下塗り材)が必要になる素材もあるため、どの下塗り材が適しているかは、使用する塗料メーカーの施工仕様や現地調査で確認してもらうことをおすすめします。
こんな症状があれば早めの相談を
- 屋根の色あせや、サビが目立つようになってきた
- ボルトや接合部周辺にサビや劣化が見られる
- 室内側の天井や壁に雨染み・シミが見られる
- 以前から気になっていたサビが広がっている
工場・倉庫の屋根は高所にあり、地上からは状態が把握しにくい場所です。気になる症状がある場合は、無理に自分で確認せず、専門業者に調査を依頼することをおすすめします。ドローン診断で屋根に上がらずに劣化状況を確認する方法もあります。
まとめ|折板屋根はサビと雨漏りのサインを見逃さないことが大切
折板屋根は金属製のため、サビや雨漏りといった症状が出やすい屋根材です。サビが進行している場合は、ボルト周辺などの固定・接合部分も含めて、雨漏りにつながる不具合がないか確認することが大切です。気になる症状がある場合は、早めに現地調査を依頼し、必要な補修・塗装を検討することをおすすめします。
アサイ塗工店では、工場・倉庫の屋根塗装にも対応しています。工場・倉庫の外壁塗装についてはこちらもご参照ください。費用やサビの進行度が気になる段階でも、まずは無料現地調査からお気軽にご相談ください。
よくある質問
- Q折板屋根に塗装するときの塗料は何を使いますか?
- A
サビ止め効果のある下塗り材と、上塗り塗料を組み合わせて使うのが一般的です。アサイ塗工店の施工事例では、SK化研の「SKマイルドボーセイ」(下塗り)と「プレミアムルーフシリコンsi」(上塗り)を使用した例があります。ただし屋根材の種類によって使用できる塗料が異なるため、現地調査での確認が必要です。
- Q折板屋根はなぜサビやすいのですか?
- A
金属製の屋根材であるため、塗膜が劣化して金属面が露出すると、雨水や湿気の影響でサビが発生することがあります。ボルト式の折板ではボルト周辺など、屋根の接合・固定部分も点検しておくことが大切です。
- Q折板屋根の雨漏りは塗装だけで直りますか?
- A
雨漏りが発生している場合は、まず原因を確認することが必要です。塗装は金属屋根の表面を保護するための工事であり、雨漏りの原因によっては、コーキングやボルトキャップ、部材の交換など別の補修が必要になります。本記事のJ様工場の事例でも、塗装に加えてボルト部分の補修を行っています。
- Q折板屋根と瓦棒屋根は違いますか?
- A
いずれも金属屋根の一種ですが、構造が異なります。本記事では折板屋根(施工現場やWeb上では折半屋根と表記される例もあります)について解説しています。屋根材の種類によって適した塗料や補修方法が異なるため、ご自宅・施設の屋根材が分からない場合は、現地調査の際に確認してもらうと安心です。
- Q折板屋根のメンテナンスはどれくらいの頻度で必要ですか?
- A
使用されている鋼板や塗膜、設置環境によって劣化の進み方は大きく異なるため、年数だけで一律の頻度をお伝えすることは難しいです。サビや雨漏りなどの症状が出ているかどうかを基準に、定期的に点検することをおすすめします。